こちらではもう幾日も雨が降りませんが、皆様のところはいかがですか?気温も毎日32度~33度と、最低気温でも27度前後なんです。だから一日中クーラーが唸りっぱなし!日本中がみんなそうなのかも…
我が家の猫たちもエアコンの効いた部屋で一日中ゴロゴロして、くたばっています。まだ7月に入ったばかりというのに、この暑さでは8月はどうなるんでしょうか。
ところがこんなうだるような猛暑の7月4日(金)、朝から恒例の吟行会へ出かけたんですよ。〝物好き〟でしょう!
行き先は…かつて2004年(平成16年)の「平成の大合併」で宇部市となり、市の最高峰となった、標高459mの吉部の〝荒滝山〟…もちろん、その山には登りませんよ。山裾にあるという〝荒滝の滝〟を見に行ったんです。
先ずその途中近くにある〝耳観音〟へ寄ってから行きました。吉部方面へは今まで何度も吟行に来ていましたが、この二か所はまだ行ったことがなかったんです。
この耳観音は、昔から耳の病に罹った人々が人間の耳に似た石に耳を当てたり、穴のある石を奉納し、この観音様に祈願すれば、耳の病がなおるという言い伝えがあって、各地から参詣者があるのだと言われているところです。
耳観音への登り口には、竹の杖と下の写真のような石の入っている籠が置いてありました。私も耳が悪いので来る途中穴の開いた石を探してみたんですが、なかなかないんですよね。ああ、それでこの石が置いてあってそれを貰ってお参りするのだろうと思い、一つ頂いて行きました。この暑さですからフーフー言いながら坂を上っていくと、観音様のおられる山陰に入り急にひんやりとして涼しい風も吹いてきました。ありがたいこと!杖を頼りにやっとのことで辿り着くと、石の祠があり…早速石を供えて拝みました。これで少しは聞こえがよくなるかも…なんてそんな虫のいいことを!でも〝信ずるものは救われる〟…かもしれませんよね。
さて、今度は今回の吟行の本命、〝荒滝の滝〟へ出発です。私と主人は先日下見に来ましたので、大体の様子は分かっているのですが…結構な山歩きなんですよ。荒滝川に沿って、だんだん奥へ入っていくと、途中に猪の害を防ぐための柵があります。それを越え渓流沿いに上っていくと、今度は鬱蒼とした杉林の中を…。やがて道もだんだんと狭くなり丸木橋や崖に沿った狭い岩道を…もうこれ以上は近づけないという所まで来ると、やっと滝が見えてくるんです。初めて来たときはやっぱり…感激!しましたね。
途中にはケルンのように石の積んであるところがあって…昔はたくさんの人が来ていたのかも…と思いました。
この荒滝の滝は、荒滝山のふもとにあり、巨大な岩の重なりから流れ落ちる滝で、「めおと滝」ともいわれています。〝うっそうとした樹々に覆われ、流れる水は夏でもひんやりと冷たく、四季折々の風情をもつ景勝の地。荒滝山登山の疲れを、ひととき癒すにふさわしい憩いの場所でもある〟…とは、パンフレットの文句。
しかし、油断は禁物なんですよ!11時になったのでそろそろ帰ろうと、一足先に出発した女性軍4人が猪垣の入り口に到着。そこで渓流に手を洗ったり、タオルを濡らして首を冷やしたりと…涼みながら後続の男性軍3人を待っていました。ところがいくら待っても男性軍が戻ってこないんです。これはもしかしたら渓流に落ちたりしたのでは…などとよからぬことが浮かんできたりして不安になってきました。だって余りにも時間が掛かり過ぎですもの。帰りは通った道を戻ればいいのだし、主人は前回も来て歩いてるんだし…。そういえばあの時苔の生えている石を、〝ここ濡れてるから滑るわよ!〟と教えたのに、見事にすってんころりと…。後で聞けばやっぱり今度はSさんが転んだらしくて…でも、遅くなったのはそれが原因じゃなかったんですよ。間違って行きに通っていない山道の方へ進み、もとの出口が分からなくなってウロウロしていたんだそうな。そこに、探しに行った女性軍の声が下から聞こえてきて…それでやっと合流できたんですって。まあ無事だったからよかったものの、とんだハプニングでした。
私は山の怖さをイヤというほど知っていますし、遭難しかかった人の話も聞いたことがあります。標識も何もない山はどこも似たような所ばかりで、迷い込んでしまうと自分がどっちから来たのかさえ分からなくなります。それで同じ道を何度も行ったり来たりして…これが夜になってしまったりすると、まさに遭難ですよ。どんなに低い山でも軽く考えてはいけません。まして足を滑らせるような渓流の崖路などは気を付けないといけません。決して単独行をしないこと。二人でも…助けようとして二人ともということもありますからね。
そうそう、今はこういう時こその携帯でしょ!と言われそう。もちろんすぐに掛けましたよ。すると〝電源が入っていないか電波の届かないところにいて…〟なんです。もうこうなったらお手上げでしょう。更には探しに行った人まで遭難して帰ってこなかったり…などと考えると、恐ろしい!
まあ、どうにか車のところまで戻って一件落着と…思いきや、転んだ時Sさんが後頭を打ったというので、念のために病院へ行った方がいいだろうということですぐに帰られました。しかし、残りの6人は予定通り吉部のふれあいセンターで句会をして、無事5時までには終わって解散しました。
帰宅してからすぐにSさんに連絡してみると、病院では今のところ異常がないから様子を見ましょうと言われたと。ああよかった!ホッとしましたが、やっぱり方向音痴の主人に任せたのは私のミスでした。今度からは…と、良い教訓になりましたよ。
というわけで、やっぱり〝物好き〟としかいいようのない私たちの吟行会でしたね。皆様お疲れさまでした。